2020年11月20日

裁判所から差押えの通知が・・〜労務管理の基本〜

From 桜井智
池袋のオフィスより

本日のメインテーマは「裁判所から差押えの通知が・・」です。

社会保険料などの滞納ではなく、今回は従業員さんの給与の差押え通知が来た場合の対応方法をご案内していきます。

いつも通り新任アシスタントさんと店長さんの会話を交えながら解説していきます。

 

アシスタント
お店に、裁判所からの差押え通知が来ていたのですが大丈夫ですか?

 

店長
あーあれね。
もう処理したので心配しないでね。

 

店長
先生、先日裁判所から、従業員の給与に対して差押えの通知が来ました。
対象の社員に話をしたら、給与は全額払ってくれと強く言われたのですが、どちらに払ったらよいですか?

 

社労士
そうですね。
まずは裁判所への支払いを優先させてください。

万が一、対象社員へ給与を全額払ってしまった場合、既に給与を支払っているにもかかわらず、会社が裁判所へ2重に払わなければならないリスクを負います。

 

店長
危ないですねー。
けど、それでもにじり寄ってきた場合はどうしたらよいですか。

 

社労士
その場合は裁判所で供託という手続きをとっていただき、対象者の給与を全額、またはその部分について裁判所へ供託してください。

この手続きは民事執行法156条に規定があり「会社は誰に払ったらいいかわからないので自分で裁判所へ請求してね」という手続きになります。

この手続きにより、会社は2重払いのリスクを回避出来ます。

 

店長
わかりました。
でも、借金とかで差し押さえられた場合気まずいですよね。

 

社労士
今回の初期対応は非常に理想的だったと思います。
他の社員に気づかれないように、うまく対応されたのではないでしょうか。

個人情報になりますので、人事の重要な情報として厳重に管理していただければと思います。

 

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